「新NISAへの移行に伴い現行NISAはどうなるの?」
「ロールオーバーはできないの?」
「現行NISAと新NISAは何が違うの?」
と悩んでいませんか?結論、現行NISAから新NISAへロールオーバーができません。
しかし、新NISAの詳しい仕組みについて、よくわからないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、以下の内容を解説します。
- 新NISAとは何か?現行NISAと比較して違い3選を解説
- ロールオーバーとは何か?ロールオーバーできない理由を解説
- ロールオーバーできない現行NISAをどうすればいい?
- ロールオーバーできない現行NISAから新NISAで金融機関を変更する方法4ステップ
ぜひこの記事を参考に、新NISAにはロールオーバーできない理由を理解し、スムーズに移行作業を進めてください。
ロールオーバーの定義を30秒でサクッと解説
ロールオーバーとは、現行NISAの非課税期間が終了すると、保有している金融商品を翌年以降の新たな非課税投資枠に移管することです。
一般NISAの場合、5年の非課税期間が終了すると、以下の方法があります。
- ロールオーバーする
- 課税口座に移管する
- 売却する
今まではロールオーバーすると、翌年以降も非課税投資枠に入れられました。しかし、新NISAが始まると、現行NISAから新NISAへロールオーバーできなくなったのです。
現行NISAから新NISAへはロールオーバーできない理由を解説
現行NISAから新NISAへロールオーバーができない理由に、以下の2つの理由があります。
- 新NISAはロールオーバー自体がなくなる
- 新NISAと現行NISAは別枠で管理される
詳しくみていきましょう。
新NISAはロールオーバー自体がなくなる
新NISAでは現行NISAのようなロールオーバーができません。
新NISAは、非課税期間が無制限になったので、手続きを停止しない限り、永久に投資が可能です。非課税期間が無制限になることで、現行NISAのようなロールオーバーの手続きがありません。
したがって、新NISAはロールオーバー自体がなくなり、税金を気にせず、長期的な資産運用が可能です。
新NISAと現行NISAは別枠で管理される
新NISAと現行NISAで購入した資産は別枠で管理されます。同じ枠にできなかったのは、金融システムへの大きな負担を避けるためです。
投資家側にはNISAの口座がふたつ存在する期間ができるため、デメリットに感じるかもしれません。しかし、現行NISAの投資枠は新NISAにはカウントされないため、今までNISAを利用していた人は非課税枠が増える恩恵を受けられます。それぞれ別枠にすることで、これまで現行NISAで必要だったロールオーバーの手続きもなくなり、金融機関のシステム負担の増加を避けられます。
別枠で管理されると、現行NISAでは非課税期間まで運用ができ、同時に新NISAで商品を購入し続けられるので、それぞれで資産運用ができます。新NISAと現行NISAを別枠で管理することで、より多くの資産を形成できるでしょう。
参考:金融庁「2023.2.7 金融財政事情」
新NISAはロールオーバー自体がない!現行NISAとの違い3選を解説
ここでは、現行NISAと新NISAを、次の表に示しました。
現行NISA | 新NISA | |||
つみたてNISA | 一般NISA | つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
併用可否 | 併用不可 | 併用可能 | ||
年間投資枠 | 40万円 | 120万円 | 120万円 | 240万円 |
非課税運用期間 | 20年間 | 5年間 | 無制限 | |
非課税運用限度額 | 800万円 | 600万円 | 1,800万円(内、成長投資枠の限度額は1,200万円) |
次の3選を挙げて、新NISAと現行NISAの違いを解説します。
- 年間投資額
- 非課税運用期間
- 非課税限度額
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1:年間投資枠
年間投資枠はつみたてNISAでは40万円、一般NISAでは120万円、新NISAでは360万円です。新NISAではつみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円と設けられました。
今までつみたてNISAと一般NISAは同時に商品を購入不可能でしたが、新NISAではつみたて投資枠と成長投資枠を同時に購入でき、運用が可能です。つみたて投資枠が現行NISAでいうつみたてNISA、成長投資枠が現行NISAでいう一般NISAにあたります。
つみたてNISAと一般NISAは併用購入できなかったのが、新NISAではつみたて投資枠と成長投資枠で同時に併用購入できます。加えて、新NISAの方が現行NISAより年間投資額が多くなったのです。
2:非課税運用期間
非課税運用期間は、新NISAでは無制限、つみたてNISAでは20年間、一般NISAでは5年間です。
これまで現行NISAでは、非課税運用期間を超えると、ロールオーバーを行い、翌年以降も非課税運用が可能でした。しかし、2024年以降は非課税期間を超えると、翌年以降ロールオーバーして非課税運用ができません。
新NISAでは、非課税運用期間が無制限であり、長期的に非課税で運用できることが魅力です。
3:非課税運用限度額
非課税限度額がつみたてNISAでは800万円、一般NISAでは600万円、新NISAでは1,800万円で、新NISAの非課税限度額が増額されました。
非課税運用限度額は、年間投資枠×非課税運用期間から算出されます。つみたてNISAは20年間、一般NISAは5年間、新NISAは5年間で非課税投資限度額が埋まる計算です。
これまで、現行NISAでは非課税運用期間を超えると、翌年以降は投資を始めた初年度分をロールオーバーして非課税運用が可能でした。しかし2024年以降、現行NISAではロールオーバーが不可能です。
新NISAは非課税運用期間が永久です。市場情勢によりますが、非課税運用限度額を長期間運用するほど、安定的な資産形成ができるでしょう。
ロールオーバーできない現行NISAの対処法
現行NISAから新NISAにロールオーバーができなくなりましたが、現在保有している現行NISAの商品はどうすればいいのでしょうか。ここでは、ロールオーバーできない現行NISAの対処法を、次の2つを提案します。
- 現行NISAを非課税期間が終わるまで運用し続ける
- 現行NISAの運用商品を売却し新NISAに当てる
それぞれのケースを解説します。
現行NISAを非課税期間が終わるまで運用し続ける
新NISAが始まったからといって、現行NISAの分を慌てて売却せずに、現行NISAを非課税運用期間まで保有しておくのも、ロールオーバーできない現行NISAの対処法の一つです。
新NISAと現行NISAは別枠管理であり、現行NISAは非課税期間まで運用できます。現行NISAを非課税期間まで持ち続けると、新NISAの非課税限度額より多くの非課税枠を持ち続けられるでしょう。
よって、現行NISAを非課税運用期間が終わるまで運用し続けることも、選択肢の一つです。ただし市場動向や新NISAの利用状況によって、方針が変わることがあります。日々変動する社会情勢をチェックしておきましょう。
現行NISAの運用商品を売却し新NISAにあてる
現行NISAの運用商品を一旦売却し、新NISAにあてることも、ロールオーバーできない現行NISAの対処法です。現行NISAの商品を売却したときに株式が値上がりしていれば、利益に対して課税されます。
また、現行NISAの運用商品を一旦売却し、新NISAにあてるときは、以下の3つの点に注意しましょう。
- 売却してから銀行口座に振り込まれるまで、数日間タイムラグがある
- 同日内に、新NISAと同じ商品を購入する場合は、別途資金が必要
- 現行NISAと新NISAでは、対象商品が異なるため、同じ商品を購入できない可能性がある
現行NISAの運用商品を一旦売却し、新NISAに当てることも、ロールオーバーできない現行NISAの対処法の一つです。しかし売却する際は、注意点を確認しておく必要があります。
ロールオーバーのない新NISAに対するよくある2つの質問
新NISAに関するよくある質問は以下の通りです。
- 現行NISAと新NISAで違う証券会社で開設できる?
- 個別株で投資したものを新NISAへ移すことはできる?
順番に解説します。
現行NISAと新NISAで違う証券会社で開設できる?
現行NISAと新NISAでは、それぞれ違う証券会社で開設は可能です。何も手続きをしていないと、2024年1月以降、現行NISAを運用していた証券会社で自動的に新NISA口座が開設されます。
現行NISAとは違う証券会社で新NISAを運用する場合には、必ず移行手続きを行いましょう。
個別株で投資したものを新NISAへ移すことはできる?
特定口座で個別株を投資したものから新NISAへ移すことはできません。現在保有している個別株を売却して、その資金で新NISAへ投資することが可能です。
ただし、特定口座と新NISAで取り扱っている商品が異なり、売却時に損失することもありますので、注意してください。
ロールオーバーできない現行NISAから新NISAで金融機関を変更する方法4ステップ
新NISAを別の金融機関で始める方法を4ステップで解説します。
- STEP1:変更前の金融機関へ変更手続きを行う
- STEP2: 変更後の金融機関へ申し込み書類を請求する
- STEP3:必要書類を返送する
- STEP4:金融機関の変更が完了する
変更には手続きが必要になるので、必ずチェックしておきましょう。
STEP1:変更前の金融機関へ変更手続きを行う
現行NISA口座を開設した金融機関に、新NISA口座の金融機関変更手続きを行います。その際「勘定廃止通知書」または「非課税口座廃止通知書」を受け取りましょう。
STEP2: 変更後の金融機関へ申し込み書類を請求する
変更後の金融機関の口座開設を行います。Webサイトにて、新NISAの申し込み書類を請求してください。
STEP3:必要書類を返送する
自宅に書類到着後、必要書類を記入し、返送します。必要な書類は、次の通りです。
- 変更前に金融機関から受け取った「勘定廃止通知書」または「非課税口座廃止通知書」
- 変更後の金融機関から送られた「NISA口座開設届出書」
- 本人確認書類およびマイナンバーを確認できる個人番号記載書類
書類の不備や送り忘れがないようにしてください。書類に不備があった場合は、返送があったり、受理できなかったり、審査に影響したりします。
STEP4:金融機関の変更が完了する
書類到着後、金融機関と税務署で審査を行います。審査が完了しましたら、NISA口座開設完了の連絡があります。
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まとめ
現行NISAから新NISAへロールオーバーできるのか、新NISAと現行NISAの違いも解説しました。
現行NISAから新NISAへはロールオーバーができず、新NISAでは非課税運用期間が永久になるので、ロールオーバーの概念がなくなります。
現在保有している現行NISAの商品をどうしたらいいのか、以下の方法があります。
- 一般NISAやつみたてNISAそれぞれの非課税運用期間まで保有する
- 現行NISAの商品を売却し新NISAの商品へ買い直す
ただし、株式市場は変動しているため、購入や売却する際は、損失が生じる場合があります。損益がマイナスの場合は、無理に売らないほうが良いでしょう。現行NISAと新NISAでは、保有商品の取り扱いが異なる場合もあるので、あわせて確認が必要です。
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